ローカルからシーンを盛り上げたい!
-そもそも伊藤さんがフェス好きになったきっかけは何だったのですか?
「フェス」という存在をはっきりと認識したのは、ドイツのRock am Ring(ロック・アム・リング)でした。DIR EN GREYが好きで、彼らの初めて海外フェスということでその存在を知り、さらにインターネットでいろんな情報を調べはじめたのがきっかけです。
-実際に行った最初のフェスは?
2008年のサマーソニック(大阪)でした。プロディジー目当てで参加を決意するのですが、当時まだ10代で、フェスというものがどんなものか映像でしか知らずに参加しました。実際に参加してみたら、「こんなに人間って踊るんだ!」と驚いたことを今でも覚えています。それからサマーソニックは通い続けています。
-これまでにフェスで観たライブの中で印象に残っているものは?
2013年に行われた「Ozzfest JAPAN」でのブラック・サバスのライブが強烈に印象に残っています。会場全体が同じリフを口ずさむ姿は今でも忘れられません。あと初めての海外フェス体験も印象に残っています。アメリカのカリフォルニアで開催された「Cal Jam」(フー・ファイターズ主催フェス)に参加したのですが、そのときのフー・ファイターズのライブも人生のベストアクトでした。ただライブの前に見たことのない色の蜂に刺されて、救護室に行ったら「とりあえずビール飲んでこい!」と言われたのが一番の衝撃でしたが…(笑)。
-個人的に今年注目しているフェスはありますか?
ヘッドライナーが発表されて、今年も大盛り上がりしそうなのはやっぱりサマーソソニックかなと。あと会社が名古屋にあるので、中部地方のフェスによく足を運ぶのですが、「森、道、市場」は周りのみんなも参加しますね。あと直近だと4月の「KNOTFEST」! 幾度の延期を経ての開催ですが、もう待ちきれません!!
-伊藤さんの趣味が分かってきました(笑)
もともと聴く音楽のジャンルも偏っていたのですが、フェスのおかげでいろんな音楽とも出会うことができました。地元には森道のようなお洒落なフェスもあれば、ヒップホップやバンドなど様々なジャンルのフェスもあるんです。フェスでいろんな音楽を学びました。
-愛知は日本のフェスシーン的にもかなり面白い独自の流れを感じます。森道があって、WIRED MUSIC FESTIVALも、橋の下音楽祭も勢いがあって、さらにサーキットフェスも強い。
あまりそういった意識で愛知のフェス見たことはなかったですが、地元の友人たちの動きを見ていても、それぞれのシーンにちゃんと一定の人たちが集まってる感じがします。さらに愛知以外にも岐阜や長野なども距離も近いので、いろんなフェスに行きやすいのも愛知の良さかもしれません。最近は友人に誘われてFFKT(長野)などにも行こうかなと考えていたり、キャンプフェスにも足を運ぼうと思っています。
-いろんなフェスに行くことで、新しいバッグ開発にも繋がったり?
そうですね。どんなバッグを使っているのかはやっぱり職業柄気になりますし、いろんな人の意見を聞きながら、商品にもフィードバックしていけたらと思っています。
-最後に今後の展望について教えてください。
水野鞄店は、愛知・名古屋で生まれて133年続いている企業でもあるので、まずは「UNDERTHESUN」も地元でしっかり知ってもらえるようなブランドになれたらと思っています。さっきも愛知のシーンが面白いと言ってもらえましたし、地元のフェスに出店するなどして、フェスシーンを盛り上げていけたらと思います。自分たちのローカルからしっかりとブランドを打ち出していけたら!
Interview:津田昌太朗
Text:石川優菜
Photo:烏頭尾拓磨
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