ファミリー層に大人気のアコチルの魅力
-MASARIさんはACO CHiLL CAMP(通称、アコチル)の実行委員も務めていますが、アコチルでの役割を教えてください。
主に子供向けのコンテンツプロデュースをしています。アーティスト、スポーツ選手のブッキングなども行っています。
-どういった流れでアコチルに関わるようになったのですか?
もともとニューアコのキッズエリアを担当していたのですが、キッズエリアがアコースティックチルドレン(通称アコチル エリア)としてみなさんに知ってもらえるようになりました。そんなときに、同じ地元の方で御殿場市の事業に関わる方から「御殿場でもこういうイベントをやりたい!」と誘ってもらって、2015年にスタートさせることができました。
-アコチルは、6回目を迎えますが、実行委員から見た魅力を教えてください。
毎年5月に御殿場にて開催しているACO CHiLL CAMPですが、9月に群馬で開催しているNEW ACOUSTIC CAMP(通称、ニューアコ)からスピンアウトしたアクティビティー型ファミリー向けの音楽フェスです。ニューアコの中に、子どもたちが遊べるアコチルエリアというのがあり、それを持ってきたイメージですね。
-ファミリー向けのフェスとして人気を博しています。
おかげさまで、昨年は約1万人のファミリーが参加してくれました。音楽だけではなく、様々な体験ができるアクティビティーがあり、これほど子どもたちにスポットライトを当てたフェスは、他にはないと思います。
-他のフェスと比べても音楽以外のコンテンツがかなり充実しているように感じます。
アコースティックの心地よい「音楽」、そして手と感性を使って楽しむ「ワークショップ」、様々な分野のプロフェッショナルと直接触れ合える「チャレンジ」という3つのコンテンツが並び、地産の絶品料理や飲み物、くつろぎの空間も揃えた贅沢なキャンプを用意しています。
-天気が良いときは富士山も拝めますよね。
そうなんです。メインステージの奥から富士山が顔を出し、目にも美味しい一品も添えてくれる素敵なロケーションです。キャンプサイトエリアでは、家族でバーベキューやアウトドアクッキングも楽しめます。
DJ JETMANとしてフェス出演!
-フェス主催以外にもご自身が出演者側としても活動されていますよね?
はい!DJ JETMANというユニットを組んでいます。幼児体育指導者の資格を持っていることもあり、リトミックをずっと保育園でやっていたので、フェスの音楽遊びで4年前に結成しました(笑)。
-DJとリトミックというのは、どういったことをするのでしょうか?
「DJ+リトミック」は、融合した新感覚リズム運動遊びです。DJのかける音楽に触れ、それに反応して体で表現する。音楽に不正解はないから、子どもたちは「失敗したらどうしよう?」とか「間違ったらやだなぁ」なんてことを感じることなく、リラックスして自分の「感性」や「感覚」で思う存分に表現することできます。「DJ+リトミック」では、子どもを否定するような言葉を一切使いません。音楽遊びをしながら子どもの自主性や主体性を尊重し、褒めたり、アドバイスしたりすることで子どもたちの秘めた可能性を引き出します。
-どれくらいフェスに出演しているんですか?
「サマーソニック」、「グリーンルーム」、「サンセットライブ」をはじめ、たくさんのフェスに出演させてもらってます。2019年は、DJ JOMMYさんやダンサーのDAISAKUさんなど一流の方々ともコラボをさせていただき、すごく充実した年になりました。
「やってみようかな」と思わせる仕掛け
-子ども向けDJをしたり、ファミリー向けフェスを主催したりと、様々な角度から子どもに関わっているMASARIさんですが、キッズエリアを運営する上で大切にしていることはなんですか?
第一にホスピタリティーがしっかりしていること。授乳できる場所やおむつ交換所があること、赤ちゃんが遊べる空間と子どもたちが遊べる空間がしっかり区別してあって、親御さんが一息できる空間があるということが大切です。
-子どもたちと直接関わるときに意識していることはありますか?
やってあげるのではなく、チャレンジを強制するのでもなく、楽しみながら「やってみようかな」と思わせる仕掛けを用意してあげることが大事かなと思います。保育士になってからは、いつもそのことを考えながら子どもたちと関わっています。何をするにもやってみたいと思わせることで継続に繋がりますし、集中力や吸収力も身につくと思います。
-MASARIさん以外に、キッズエリアのスタッフはどういった方がいるのですか?
保育士や幼稚園教諭、保育学生、看護師、看護学生、小学校の先生など、専門知識を取得した人やこれから資格を取得する学生さんもいます。また、全く子どもの仕事についていないけれど、子どもが好きでフェスが好きな人もいたりします。
-キッズエリアで印象に残っていることなどありますか?
つい最近の話ですが、フェス会場でお父さんが子どものために折り紙の見本を見ながら一生懸命に折っている姿をみかけました。折り紙なんてずっとやってないだろうお父さんが四苦八苦しながら保育士さんに教わり、完成して、自信満々で子どもに「はい!できたよ!」って渡す、こういう何気ないシーンが毎回印象に残ります。
平日は仕事でなかなか子どもとの時間がとれずにいる親御さんもいると思います。夫婦が好きな音楽フェスに行ってみて、子どもとキッズエリアで遊ぶ。その時間が、子どもにとっては、かけがえのない時間となると思っています。
岩田 眞宗 プロフィール
株式会社SMILEKIDS GROUP代表取締役。小規模認可保育施設 にじいろ保育園 園長。ACO CHiLL CAMP実行委員。DJリトミックアーティストJETMANとしても活動している。 Instagram Twitter