2022年8月26日(金)〜28日(日)に、山梨 山中湖交流プラザ きららにて「SWEET LOVE SHOWER 2022」(通称、ラブシャ)が開催された。
通算25回目を迎え、3年ぶりの有観客開催となったラブシャには、3日間で合計60,000人が来場した。
体調不良やコロナ陽性判明により、ハンブレッダーズと [Alexandros]の2組は特別編成で舞台に立ち、Dragon Ash、10-FEET、MAN WITH A MISSION、中村佳穂の4組はキャンセルとなるも、スペースシャワーTVに長年縁のあるアルカラ、THE BAWDIES、キュウソネコカミ、小原綾斗とフランチャイズオーナーがサポート出演し、計54組が出演した。
今年のラブシャの模様は10月から11月にかけて、スペースシャワーTVにて、3週連続合計9時間の完全版として独占放送される。また「スカパー!番組配信」での配信や、音楽専門動画配信サービス「スペシャオンデマンド」では11月よりダイジェスト版の配信も決定している。
SWEET LOVE SHOWER 2022 -完全版-
8/26(金)公演[Day1] > 10/23(日)21:00~24:00
8/27(土)公演[Day2] > 10/30(日)21:00~24:00
8/28(日)公演[Day3] > 11/6(日)21:00~24:00
※放送アーティスト、配信アーティストは未定
番組詳細
オフィシャルレポート
スペースシャワーTVの主催フェス『SWEET LOVE SHOWER 2022』が8月26・27・28日、山中湖交流プラザ きららにて開催された。1996年に日比谷野外音楽堂からスタート、“ラブシャ”の愛称でロックファンから親しまれてきたフェスだが、新型コロナウイルスによる感染症拡大の影響により、2020年には有観客での開催を断念し、オンラインイベント『SPACE SHOWER SWEET LOVE SHARE supported by au 5G LIVE』を開催。2021年に再び開催を試みるも残念ながら叶わず、2022年、有観客でのフェス開催が3年ぶりに実現した。
体調不良やコロナ陽性判明により、ハンブレッダーズと [Alexandros]の2組は特別編成で舞台に立ち、Dragon Ash、10-FEET、MAN WITH A MISSION、中村佳穂の4組はキャンセルとなるも、スペースシャワーTVに長年縁のあるアルカラ、THE BAWDIES、キュウソネコカミ、小原綾斗とフランチャイズオーナーがサポート出演し、計54組が勢揃いした『SWEET LOVE SHOWER 2022』。湖畔を望むLAKESIDE ステージのトップバッターとして剥き出しのサウンドを鳴らしたのはMy Hair is Badで、「今日一日のアンセムになりますように」と最新作からの「歓声をさがして」でオーディエンスを送り出した。アーティストの真後ろに富士山が見えるMt.FUJI ステージにはgo!go!vanillasが登場。前のめりに転がるサウンドと鮮やかなコーラスワークで、大自然の中、聴く人の心を開放させた。同じくMt.FUJIステージに出演のORANGE RANGEは「イケナイ太陽」「以心電信」といったヒット曲から最新曲まで披露。場を大いに盛り上げ、夏の代名詞としての存在感を輝かせた。緑に囲まれたロケーションのFORESTステージには初出演の秋山黄色。目の前の人をまっすぐ捉え、熱量 高く歌い鳴らすロック魂溢れるライブは、初めて観たオーディエンスの記憶に強く残ったことだろう。初日のトリを務めたTHE ORAL CIGARETTESは、最新曲「BUG」や初期のバラード「エイミー」、SKY-HIとのコラボなどを披露。初出演の10年前から続く『SWEET LOVE SHOWER』との物語を愛情に満ちた演奏に結実させた。
2日目に入り、「ただいまとありがとうとおかえりが入り混じっていい感じです」と語ったのは04 Limited Sazabys。スペースシャワーTVとの深い関係性からもはや“ホーム”に近い感覚だという彼らが熱い演奏を繰り広げた数分後には、今年初出演のBREIMENが登場。世間話の延長線上のようなテンションで、音楽で自由に遊ぶメンバーの奏でるメロディやリズムが有機的に絡み、観客のこともまた自由にさせていった。一方、デビュー30周年のウルフルズは、キャリアの厚みを感じさせるサウンドを豪快に鳴らす。「バンザイ 〜好きでよかった〜」の歌い出し、トータス松本の「イェーイ」一発で大勢の観客の心を掴んでしまうのがさすがだ。そして東京スカパラダイスオーケストラのステージには、[Alexandros]の川上洋平、YOASOBIのikura(幾田りら)がスペシャルゲストとして登場。この日ならではの特別なコラボで会場を沸かせた。2日目のトリを務めたのは[Alexandros]。急遽普段とは異なる編成での出演となったものの、最新アルバム曲を中心にアグレッシブなライブを繰り広げ、「ワタリドリ」で締め括った。
最終日には今年初出演の緑黄色社会が登場。「Mela!」をはじめとしたポップソングをいきいきと鳴らし、満場の観客を躍動させる様にこの3年でのバンドの躍進を見た。同じくVaundyも今年初出演。生バンドのグルーヴィーな演奏に乗せて「踊り子」「怪獣の花唄」など8曲を披露する大盤振る舞いで、時には自由に踊り、時には身を屈めながらパワフルに歌う姿が印象に残った。TAIKING(Suchmos)は、フェス初出演の女優・土屋太鳳と共演。2人で一緒に歌詞を書いたという新曲「Rules feat. 土屋太鳳 」を初披露し、リラクシーな音像に乗せてしっとりとした歌声を響かせた。初出演にして大勢の観客を呼び込んだYOASOBIは「夜に駆ける」からスタート。ikuraの純度の高い歌声と自由自在なサウンド、全面LEDのステージセットを活かした光の演出で広い空間を自分たちの色に染めた。そして3日目のトリ、レキシのライブによって『SWEET LOVE SHOWER 2022』は締め括られた。レキシは、“ヤマサキ春の藩まつり”ことキュウソネコカミのヤマサキセイヤとコラボした「KMTR645」など6曲を披露。音楽愛とユーモアに満ちた演奏、そして観客の持つ光る稲穂が揺れるユニークな光景で3日間のラストを彩った。
Text:蜂須賀ちなみ
Photo:AZUSA TAKADA、岸田哲平、関口佳代、中河原理英