SKY-HI ×ソイル社長に聞くラブシュプの魅力、今年のコラボの展望は?!【LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL 2023 特集】

2023年5月13日(土)・14日(日)に埼玉・秩父ミューズパークにて開催される「LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL JAPAN 2023」。昨年の初開催も成功を収め、2回目の開催を迎える、通称ラブシュプだが、今年もロバート・グラスパー、カマシ・ワシントン、テラス・マーティンによる超豪華なコラボレーションプロジェクト、ディナー・パーティーやジョージ・クリントンらの出演が決定し、話題を集めている。

今回はそんな「LOVE SUPUREME JAZZ FESTIVAL」スペシャル企画として、SOIL&“PIMP”SESSIONSの社長とSKY-HIによる対談が実現!昨年はステージで共演し、新曲もリリースした彼らだが、今年はSKY-HI & BMSG POSSE with SOIL&“PIMP”SESSIONSとして、初日に続きレジデンシャルバンドを務めるSOIL&“PIMP”SESSIONSが、SKY-HI とBMSGメンバーを迎え入れるスペシャルパフォーマンスを披露する。そんな二人に昨年の舞台裏の裏話からラシュプの魅力、そして今年のコラボレーションの展望を語ってもらった。

【LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL】ラブシュプ第7弾発表で、ShowMinorSavage、Blue Lab Beatsの出演が決定

SKY-HI × 社長(SOIL&”PIMP” SESSIONS)対談

-お二人の出会いについて聞かせてもらえますか?

社長:これもまさにフェスが繋いでくれたご縁なんです。LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL(以下、ラブシュプ)がスタートするときに、そこでコラボレーションしようという感じで、スタジオでお会いしたのが初めてだったと思う。

SKY-HI:そうなんですよ。直接お会いしたのは。

社長:その前からSKY-HIがSOIL & “PIMP” SESSIONS(以下、ソイル)の曲をラジオでかけてくれていて。そういうこともあって、意識の中にはSKY-HIがいたんですが、ストリートでちゃんと音楽を楽しんできた下地もあるということをMummy-D(ライムスター)から聞いたりもして、会えるのがすごく楽しみでした。

-ラブシュプでコラボしようと誘ったのは?

SKY-HI:ソイルさんがラブシュプで舵をとっていた(2021度はヘッドライナーでの出演予定が開催中止、2022年はメインステージ出演)ので、オファーをいただきました。

社長:ラブシュプは開催に至るまで色々大変だったよね。コラボするとなって、スタジオでセッションしながら、どうせやるならオリジナルの一曲作ろうというタイミングでまた開催が難しいという話になって。

-2020年初開催の予定が中止、2021年も開催中止になりました。

社長:我々としては、フェスのコラボレーションだけに終わらせたくなかった。その先に一曲ちゃんと一緒に作ってリリースまでもっていきたいという想いもあったので。最初のセッションのテイクはボツにしちゃったけど、そこから時間が経って皆のモードも変わってからもう一回作り直して楽曲ができたという流れでした。

-中止になったラブシュプに向けて準備していた曲と「シティオブキメラ」は全然違う雰囲気だったとお聞きしました。

社長:そうですね。「シティオブキメラ」は、結構チャレンジングだったと思う。その当時UKジャズが熱くて、日本のポップミュージックのアプローチとは少し違うUKジャズのビート感というか。本来であれば、もう少しフェス映えするとかピークタイムにもっていけるような曲をやることを期待していたかもしれないけど。

SKY-HI:「バラララ!バラララ!」みたいなのが来ると思っていました。

社長:もちろんそれもやりたかったけど、今我々がSKY-HIと一緒にやるのであれば、じわじわと染みるような、腰に来るようなものを作ったほうがいいんじゃないのかと思って、あのビート感になりました。BPMもハーフで取れるし、倍テン(倍速)でもいけるところが結構キーで。

SKY-HI:すごく悩ましかったですね。ソイルさんのスタジオに入らせていただいて、いきなり合わせるというか、何回かフローを試してみた最初の2トライくらいはドキドキしましたね。

社長:いつも出している声よりもちょっと低めな設定なんだよね。

SKY-HI:そうですね。色々と試してロウめ(低め)に行ったときに「いいね、いいね」といただいて、もっとロウに行ってみようかなって。それで一番ロウめなテイクがレコーディングでも使っているフローですね。

社長:セクシーさというか、大人のSKY-HIみたいなところが僕らとやるからこそ、活きるポイントなのかなと。

SKY-HI:録っている最中はドキドキしながらだったんですけど、結局ラブシュプで共演して、やっとその曲が完成した感がありますね。

-「シティオブキメラ」は2022年のラブシュプで初披露でした。

SKY-HI:ステージで本当に緊張しました。でも緊張って悪いことばかりではなくて、集中力が研ぎ澄まされて、そこでやっと完成した感があって。社長だけでなく、他のソイルの方々ともコミュニケーションがどんどん有機的になっていって、すごい楽しくて。そのあと、ブルーノートでもやらせていただいて。それまでは幾分かドキドキしながらやっていたというのもあり。

社長:今おっしゃっているように、まさにライブであの曲が狙いたかった有機的な部分の化学反応が起きて。

SKY-HI:ありましたね。

社長:特にビートとラップのエナジーのぶつかり合いみたいなパートが、メンバーも含めてちゃんと表現できるようになって。伝えたいグルーヴの中で、パッションの方が前に出るみたいな感じのシーンが気持ちいいんだよね。

-ライブやフェスで楽曲が完成していくっていうのは、アーティストとして、よくある体験なんですか?

SKY-HI:自分で作って自分で歌うとか、自分で作って人に歌ってもらうプロデューシングみたいなものは完成しているけど、お客さんとのコミュニケーションによって曲が育っていくっていうのがあります。

社長:なるほど。

SKY-HI:ソイルさんは客演にマイク持ちを呼ぶことが多いから、今回の自分みたいなケースは他でもあるんじゃないかなと思いますが、どうですか?

社長:もちろんレコーディングの段階で、スタジオワークとしての完成形、一つの到達点を見出すけれども、作っている段階からライブでの絵もイメージするし、スタジオだったらこうだけど、この曲の在り方としては、ライブでこうなるのが本来の形だよねみたいなのあったりします。

SKY-HI:そうですよね。

社長:未完成な部分を残した状態で、オンステージでセッションすることで、「やっぱりこれでよかったんだ」という自信につながる瞬間はすごくたくさんありますね。

-フェスではそういうことが起こりやすい?

社長:フェスは起こりやすいかもしれませんね。

SKY-HI:そう思いますね。

社長:コラボレーションしやすいというか、たまたま同じ日にブッキングされてたりっていうこともあるから。自然発生的なセッションもあったりするし。

SKY-HI:みんな「フェスだし!」ってなる。「終電逃しちゃったし!」みたいな感じじゃないですかね(笑)。

社長:ノリは大事だと思います。

SKY-HI:ノリが大事!

-去年のラブシュプのステージ終わった後はどんな感じだったんですか?

SKY-HI:もう一回やりたい!

社長:そうだね。やっていると一瞬で終わるからね。

SKY-HI:特に「シティオブキメラ」は、繰り返しのAメロとかないので、1回目のバース終わったら、二度とそのバースに戻ってこない。そういう寂しさがありあましたね。

-ステージ降りるところまで映像が残っていて、すごい楽しかったんだなていうのが伝わりました。

SKY-HI:あの後もずっと芝生でお尻振ってましたから。

全員:(笑)

社長:「芝生でお尻振ってた」っていい表現だね(笑)。

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出演者目線でのラブシュプの雰囲気は?

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