今年もこの季節がやってきましたね!いよいよ2018年のフジロックもすぐそこですよ!皆さんは今どこでこれを読んでくださっているのでしょう?旅の準備をしながら?苗場に向かう道中で?それとも、会場近くの宿やテントでしょうか?いずれのシチュエーションでも、フジロック直前のこの高揚感というのは他の何とも代え難いスペシャルなものですよね。この日があるから1年間頑張っていけると言い切っても大袈裟じゃないなと毎年思います。
今年初めて参加するという方は、ひょっとしたら心配事もあるかもしれませんが、「極論、お財布とチケットと携帯電話があればなんとかなるだろう」という気持ちで飛び込んでください!(と言いつつそれは気持ちだけで、本当のところ必要な持ちものはこちらの持ち物記事を参考に!)
さて、フジロックにはロケーション、フェス飯、お酒…と様々な楽しみがありますが、当然3日間を音楽とともに過ごすわけですから、ちょっとでもアーティストの楽曲を予習していくとさらに盛り上がるはず!というわけで、海外アクトの最近のセットリストを参考にしつつ、これを聴いておくと今年のフジがもっと楽しめるぜという10曲をご紹介していきます。(本当は日本アクトも入れる気満々で選曲をしていたのですが、ものすごい数になったので絞りました…面目ない!)
奥浜レイラのおすすめ10曲
N*E*R*D / Everyone Nose
それではさっそくヘッドライナーからいきましょう。まずは天才プロデューサー ファレル・ウィリアムス率いるN.E.R.D(エヌ・イー・アール・ディー)は、昨年末にグループ名を冠にした7年ぶり5作目のアルバムをリリース。その後世界のフェスを盛り上げる中、フジロックに初登場!最近のセトリをチェックすると、リアーナをフィーチャーした「Lemon」やフューチャーとの「1000」など最新作からのシングルはもちろん、新作からの楽曲も多め。クールな楽曲が満載のアルバムなので、フルで聴いておくことを推奨します。過去のヒットからは「She Wants to Move」や「Everyone Nose」あたりは必ずやっているので、今回は私一押しの「Everyone Nose」をどうぞ。
Kendrick Lamar / HUMBLE.
最新作には2日目のヘッドライナーであるケンドリック・ラマーとの「Don’t Don’t Do It!」も収録されているので、苗場での奇跡のコラボに淡い期待を抱きつつ・・
そんなケンドリック・ラマーは2013年ぶりのフジロック登場です。グラミーの常連となり、ピューリツァー賞も受賞と名実ともにアメリカのトップに登りつめた彼が苗場のステージに再び立つことを想像してすでに興奮が抑えられません。時代のアンセム「Alright」も外せないし(みんなで「we gon’ be alright!」と叫ぼう!)、他にもたくさん期待している曲はあるのですが、ここでは本国でもどえらい盛り上がりをみせる「HUMBLE.」を。
Bob Dylan
そして最終日のヘッドライナー、ついに苗場に降り立つボブ・ディラン様!(もしくは先生!)現代の詩人ケンドリック・ラマーの翌日に、フェスに出ること自体が珍しいレジェンド、ボブ・ディランを連続で観られるなんて、世界的にみてもこれは本当にビッグニュースだと改めて思います。しかもスマッシュ代表の日高さん曰く、最近は毎年オファーをしてきたそうですがうまくまとまらず、今年の出演はディランサイドから持ちかけた話だったよう。どんな雰囲気で登場して、どのようなステージになるのか気になるところではありますが、最近の来日公演には必ず足を運ばせてもらっている新参者のファンのひとりとして生意気なことを言わせてもらうと、音源とライブではアレンジや歌い回しが変わって演奏する度に違うものになるので、予習不要というか、今から予習してももう遅いというか…。とにかく、彼の歌は感じていただくのが一番かと。なので選曲はしません。タイムテーブルを見ると、どうやら他のステージとの被りがほとんどないようなので、グリーンステージに全員集合してこの歴史的な瞬間をしっかり見届けましょう。
Vampire Weekend / Diane Young
そうそう、ディラン先生はヘッドライナーとはいえ出番はラストではありません。スムーズに行けば、東京行きの最終新幹線に間に合う時間に終わるはず。そのあと登場するのがVampire Weekend。2010年、2013年とフジロック最終日のグリーンステージを盛り上げてきた彼らは、今回もグリーンの3日目に登場。2016年にバンドの重要人物ロスタムが脱退してから、初めての来日公演。新体制も気になるところですし、ずいぶん前からボーカルのエズラが5年ぶりのニューアルバムを制作していると話しているので(仮タイトルは『ミツビシ・マキアート』らしい)、この久しぶりの日本でのステージはますます注目なのです。
最近のセットリストを見ると、前作『Modern Vampires of the City』からの楽曲が多めなので、その中から「Diane Young」「Hannah Hunt」「Obvious Bicycle」それから〆の一曲に選ばれることが多い「Ya Hey」を中心にまるっと聴いておきたいのと、2ndからみんな大好き「Cousins」はもちろん、1stの「A-Punk」も必ずリストに入っているのでぜひ。(ディラン先生の代わりに次の出番のVWからもう一曲チョイス)
Vampire Weekend / A-Punk
ちなみにバンドを抜けたロスタムは、ソロ活動を中心に様々なアーティストとのコラボにも精を出しているのですが、なんとVWと同じ3日目に出演するDirty Projectorsの新作(7月13日リリース)にも参加しています。ということで・・You!どっちも出ちゃいなよ!
Dirty Projectors / Break-Thru
そのDirty Projectorsも新メンバーを迎え、約5年ぶりと久しぶりの来日公演です。新譜リリース直後ですから、そこからもたくさん披露してくれると思うのですが、個人的には旧作から「About to Die」や「Swing Lo Magellan」も聴きたいな。新譜からはこちらを聴いておきましょう。音楽偏差値高め、綿密に練られたハーモニーは生で聴くと最高に気持ちいいですよ。
Hinds / Garden
同じく3日目、スペインのロックバンド史上初めて世界でブレイクしたガールズバンドHindsも必見。ガレージロックのアティテュードとゆるゆるの掛け合いボーカルが甘辛く、なんとも不思議な高揚感。2016年の初来日公演ではチケットをソールドアウトさせ、フロア全体を巻き込んだステージは伝説的でした。前回チケットが買えなかった方も、これまで知らなかったという方もこのタイミングで是非。好きになっちゃうと思います。同じ日のCHAIを観る予定がある方は、このステージも観てほしい!
4月に新譜をリリースして、その2枚のアルバムから「Chili Town」「Bamboo」「The Club」あたりは特に盛り上がりそうだし、個人的には2ndに収録されているKevin Ayersのカバー「Caribbean Moon」も聴きたい!選びきれないですが1曲紹介するなら「Garden」を。世界中のフェスを沸かせてきたキュートな彼女たちの苗場初上陸を、レッドマーキーで歓迎しよう!
Tune-Yards / ABC 123
女性陣でいうと、初日レッドマーキーのtUnE-yArDsも外せません。初見の方は、説明なしで観て驚いていただきたい!わたしも、初体験で釘付けになりました。実験性とエンターテイメント性を両立させた、唯一無二の天才。
Superorganism / Everybody Wants To Be Famous
2日目のレッドマーキーも長時間かじりつきの予感です。初来日のSuperorganismはシーンをひっくり返す気配。このユニークさ、ポップセンス大好物です。SNS時代のテーマソング「Everybody Wants To Be Famous」をみんなでシンガロングしたら、怖いものなんてなくなりそう。
MGMT / Time To Pretend
そのあと同じ場所でD.A.Nを観て身体を揺らしたら、MGMTで酔いを仕上げていきましょう。呑んでなくてもいいんです。大丈夫、仕上がります。かつては、代表曲「Kids」をやるのかやらないのか問題がありましたが(来日公演でカラオケを流して気だるそうに歌っていた姿が、いまだに頭から離れません!)、最近のセトリを見るとやっていました。どうやら彼ら、デビュー作であまりに人気になったことに戸惑いアイデンティティを見失っていたそうなのですが、何人かの盟友の手を借り今回の作品を完成させたことで「自分たちらしい楽しいポップとは何か」という初期の感覚を取り戻したのだそう。
というわけで、フジの公演では新旧の曲がどう混ざり合うかがキモ。新作から「Little Dark Age」「When You Die」「Me and Michael」と、初期のヒット曲「Time to Pretend」この辺りの流れに彼らのドラマが見えてきそうです。
Years&Years / King
最後に、初日に出演するYears&Yearsでテンションを上げておきましょう。全英チャートで1位を獲得、一気に人気者となったデビューアルバムから3年ぶりの新作を出したばかり。ニューモードの彼らをこのタイミングで観られるのはラッキーですし、景気付けに「King」「Desire」「Shine」で踊ったら3日間パワフルに過ごせそう。
まだまだ紹介したかったのですがここまでにして、あとは会場でお気に入りの楽曲を見つけてくださいね。私は初日のGLIM SPANKYからスタートする予定です。今年も苗場で会いましょう!最高の3日間になりますように!
奥浜レイラ
2006年より日本テレビ『ズームイン!!SUPER』レポーターとして活動開始。その後スペースシャワーTVやテレビ神奈川、bayfmなどでVJ・DJとして洋楽を紹介。2008年からはサマーソニックのステージMCを担当し、プライベートでも国内外のフェスに足を運ぶ。映画ファンで、観客として舞台挨拶の司会者として映画と毎日関わっている。ヴィンテージショップが好き。