-大原さんは普段はどんな活動をされているのですか?
普段は音楽スクールやイベントの企画制作、ステージ音響などを行う音楽事務所をやっています。
-他にも「GREENJAM BUILDING」も運営されていますが、どういった意図があるのでしょうか?
街の皆さんのお力を借りて作り上げることが出来た「ITAMI GREENJAM」というものを活用して、もう一度街へ恩返しをしたかったんです。今どの地域でも空きテナント活用が地域課題だと言われていると思うんですが、そんな中でこのビルも10年間空いていて、「ITAMI GREENJAM」のコミュニティがあれば、このビルを生き返らせることが出来るんじゃないかと思ったし、街への恩返しの一つの形ってこういうことなんじゃないかと。もうひとつは、GREENJAMとして場所があればイベント開催日以外の364日で翌年をさらに面白くすることが出来る、さらなるコミュニティ拡大を図れるんじゃないかと考えたこと。実際に、GREENJAMビルには、色んな方が訪れてきてくれます。
-地元の仲間が年中集まる場所として機能しているのですね。
そうなんです。あと「ITAMI GREENJAM」を開催するにあたり、運営費的に少しでも自立したかったというのもあります。例年街の皆さんや企業さんに力を貸して頂き開催出来ていますし、本当にありがたいことなんですが、それだけじゃなくて、少しだけでも自分たちで運営費を捻出する仕組みが出来たら…というかちゃんとそういう動きもしないといけないと思って始めたというのもあります。GREENJAMビルで生まれた収益の一部は翌年のフェス開催に向けて毎月積み立てをしています。
-それでは大原さんの個人的なことも聞かせてもらいたいのですが、普段はどんな音楽を聴いているんですか?
結構何でも聞ける人なんですが、土台は完全に「ロック」の人間です。あげたらキリがないですが、ひとつあげろと言われたら、邦楽だとeasten youthが日本のロックの完成形だと思ってます。自分がギターを弾くことや、15歳からずっとバンド人間だったこともあり、洋楽だとジミ・ヘンドリックスが一番好きかなあ。
-フェスにはよく行きますか?
今年は、今のところ6本くらい行きましたね。
-はじめてのフェスはどのフェスだったんですか?
2001年に行った「RUSH BALL」が初めてのフェスです。AIRのライブでDragon Ashのkjが出てきて興奮した記憶と、PENPALSの林さんが客席から投げられたペットボトルか何かに怒って、ライブを途中でやめた記憶が残っています(笑)。
-個人的におすすめのフェスは?
同じ兵庫県で開催されている三田の「ONE Music Camp」はめちゃくちゃ良いフェスですね。家族連れが多くて、アスレチックもプールもあるから子どもは子どもで自由に遊んでて、大人はフェスを楽しんでいて、会場も広すぎず狭すぎずで、本当にフェスの理想像だと思います。
-フェスで体験した印象深い経験はありますか?
今年の「COMIN’KOBE」を手伝いに行ったときにサプライズで登場したハイスタを舞台横から見たときですね。やっぱり僕らの世代にとってロックヒーローなんで「マジかよ!」っていう興奮と、主催している人が近しい人なんで「クソー!」っていう悔しさと、何とも言えない気持ちになりました。
-「ITAMI GREENJAM」を開催するにあたって影響受けたフェスはありますか?
個人的にはやっぱりフジロックなんですが、GREENJAMメンバーの多くはフジロックに行ったことがないので、そういう意味では、影響を受けてるフェスっていうのはあまりないかもしれません。
-それでは最後に大原さんにとってフェスとは?
僕にとってのフェスは比較的日常の延長線上にあります。フェスの自由さや個が容認される感じが常日頃から、社会にあればいいのになって思っていますが、その反面、「自由」と「責任」は同義語とも思っています。僕はその何とも言えないバランスが美しいと感じているタイプの人間なんですが、そういった部分と毎日向き合って考えさせられて、葛藤して、でも楽しく生活しているので、フェスに感じるあの「独特の美しさ」みたいなものも、僕にとっては日常とさほど変わりません。そして、そんなフェスこそが最高に素直で素晴らしいものだと感じています。
Interview by Shotaro Tsuda
Photo by Etoo/Official
ITAMI GREENJAM2017
日程:2017年 9/17(日) – 9/18(月・祝)
場所:兵庫 伊丹市昆陽池公園
公式サイト:http://itamigreenjam.com/
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