フェス主催者も必見!Yahoo!チケット・PassMarketの魅力とは?
-みなさんは、Yahoo!チケットとPassMarketを担当されているということですが、サービスの内容を教えてもらえますか?
山崎:そもそもYahoo!チケットは、”リアルイベントの感動をより簡単に、より便利に、より多くの人に届けたい”という想いからはじまったんです。チケットぴあさんやe+さんといったプレイガイドに近いイメージですね。ヤフー株式会社と、国内最大級のライヴプラットフォームを展開するエイベックス・エンタテインメント株式会社が共同出資しているパスレボ株式会社が運営しています。一方、PassMarketは、社内ベンチャー制度から始まったサービスなのですが、チケットをスマホを軸としたデジタルに移行させることで、もっと業界が自由になればという想いからスタートしました。
湯浅:フェスの話をすると、主催者さん目線になりますが、そこまで大規模でないフェスでも安い手数料で電子チケットを導入できて、告知などのサポートも行うという感じです。
-昨今、高額転売などが問題になっていますが、そのあたりはどのようにお考えですか?
山崎:チケットサービスに関しては海外と比べて4~5年くらい遅れている認識です。海外だと、電子チケットの導入、本人認証の導入、行けなくなった際の公式な再販(二次流通)、売り切るための手法など、当たり前のことから挑戦的な取り組みまでどんどん導入されています。
-海外に倣って積極的に新しいサービスなどを導入すべきでしょうか?
鈴木:日本のビジネスモデル上、導入ハードルが高い部分があるのは承知の上で、ローカライズしての導入を目指さないといけないですね。
最近だと、SiMのライブでランダムIDチェックを行ったり、ももクロのライブで顔認証を実施したりが話題になりました。
山崎:色んなところで新しい取り組みも行われていますよね。フェスでも、一部の人気アーティストの出演が決まった瞬間に一気に価格が高騰するというようなことがたまにあるので、しっかりと対応していくべきかなと。さらにフェスでは不正購入や偽造も出てきているので、早急に手を打つ必要があると認識しています。色々と課題が山積みのチケット業界ですが、デジタルを駆使しながら、”チケットに関する課題解決”をしていきたいと考えています。
参加者にも、主催者にも、便利な仕組みづくり
-そもそも、電子チケットのメリットはどういうところなのでしょうか?
湯浅:紙のチケットって、配送料とか印刷代みたいな細々とした費用が加算されるんですが、電子チケットではそういうことがないです。だから、PassMarketでは手数料を紙のチケット発行に比べて安く抑えられるんです。
村山:でもまだ電子チケットが使えるライブやフェスは少ないです。今もYahoo!チケットでも紙を扱っていますが、電子チケットへの移行を促進しています。
鈴木:そういえば、この前イベントに行く当日に紙チケットをなくしたんですよ。そのことに気づいたのも直前。PassMarketで検索してみたら、まだ売っていたから、ギリギリで買い直すということがありました。電子チケットだとなくすこともないですよね。
山崎:ギリギリまで買えるというのは、電子チケットの大きなメリットです。ギリギリまで買えるということは、主催者側の視点に立つと、ギリギリまで売れるということなんです。例えば、街を歩いていて「このイベントなんだろう?」と気になるものがあったら、その場で検索してチケットを買うこともできる。そういう意味で、電子チケットは、単純に入場券がペーパーレス化するということ以上の効果があると考えています。
村山:他にもお客さんの入場状況を正しく把握したり、エリアごとの人の流れが見えてきたりも。それが最終的にはお客さんにもっとフェスやイベントを楽しんでもらえることにつながると考えています。
-主催者のメリットにもなってくると。
山崎:そうですね。他にも、主催者さんに対しては、チケットのPRや、販売協力といった、より利益が増えるお手伝いができると考えています。オフィシャルのチケット再販の仕組みは導入できますし、需要に応じて価格を変化させるダイナミックプライシングといった仕組みも現在プロ野球でノウハウを蓄積していますので、そのあたりは直接問い合わせてもらえれば、フェス好きな我々が全力でサポートしたいと思います(笑)。
鈴木:Yahoo! JAPANというメディアとの連携も大きいポイントですね。特集ページを作成したり、イベントごとにシステムをカスタマイズできたり、GYAOなどの親和性が高いコンテンツと連携することもできます。他にも、検索データやネットショッピングの購買データをもとに、フェスに興味のある方へターゲティングしたり、地域情報を利用して情報を届けたりと、それぞれのサービスの強みを活かしてイベントやフェスをサポートしていけたらと思っています。
-それでは最後に、今後のサービス展開などについて教えてください。
山崎:鈴木も話してくれましたが、Yahoo! JAPANのメディアで協力して、イベントのチケットがさらに売れる仕組みを作っていきたいなと。またチケットマッチングという公式再販システムやダイナミックプライシングを来年あたりくらいから今まで以上に本格的に稼働させようと作り込んでいます。そのタイミングでもっとフェスと絡めて展開できていけたらと思っています。
-フェス好きの社員さんが集まっているからこそのサービスになるのを楽しみにしています。
村山:ちゃんとフェスのことが分かるように今年もたくさんフェスに行かないとですね(笑)。
山崎:今年は飲みすぎに注意して、フェス会場で色々と勉強します!
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Text / Interview by 谷 翔悟
Photo by 高松 さおり