―そのようなタイムテーブルのフェスは確かに多いですね(笑)。でも、夏フェスに限ったことではありませんが、2020年に関しては様々なライブイベントの中止が絶えなかったですよね。KEYTALKとしては、どのように過ごされていましたか?
寺中:2020年は配信限定の楽曲を数曲リリースしたんですけど、アルバムはリリースしなかったんです。早い段階でアルバムを出したいという気持ちはありつつも、今年の8月にニューアルバム『ACTION!』を出すまで時間がかかってしまって。リリースをすると、どうしてもツアーを回りたくなってしまうので、そこは我慢したといいますか。でも、久々にライブができた時は本当に胸にくるものがありましたし、気付かないうちにライブに対する欲が溜まっていたんだなと実感しました。
小野:今年に入ってようやくフェスにも出ることができて、お客さんも多くの制約の中で観てくれていたと思うんですけど、皆が僕らの音を受け止めてくれていることをリアルタイムで感じることができて、生で演奏をすることの大事さを改めて感じましたね。
八木:お客さんの顔がマスクで隠れていても、楽しそうに過ごしてくれているっていうことはちゃんと伝わるんですよね。待ち望んでくれていたんだなと思いましたし、グッときました。
寺中:声も出せないし身動きも十分に取れないということで、お客さんとのキャッチボールができないんじゃないかと心配していたんですけど、意外と伝わり合っているんだなと思いました。小野君がMCでスベった時は、ちゃんと空気が変わりましたし。
小野:おい、ちょっと待て!(笑) 。今年の「JAPAN JAM」で、THE ORAL CIGARETTESのモノマネをし過ぎてスベったやつな!あの後、楽屋で反省したからな……完全に忘れてたのに、あの時の辛い想い出を思い出しちゃったわ。
寺中:やってるわーと思いながら(首藤)義勝くんの方を見たら、上を向いてました。
一同:ははは!
首藤:でもやっぱり、フェスができるようになっても、まだ完全に回復していないが故のもどかしさはありましたね。お客さんは、日常の制約やしがらみから解放される為にフェスに来ているはずなのに、そこでも声が出せなかったり、整列を余儀なくされたりといった矛盾があるわけじゃないですか。
自分ひとりじゃどうすることもできないとはいえ、演者としても考えさせられることではありますね。でも一方で、そんな状況でも開催できることへの有難みを痛感しましたし、アクションを起こさないと前には進んでいけないと思いました。少しずつ前進していって、あの頃のフェスのように、また皆で楽しめるようになったらいいなと思います。
―状況は着実に変わってきてはいるので、諦めずに進んでいきたいですね。今回のインタビューがポカリスエットとFestival Lifeのコラボ企画ということで、ポカリスエットについてのお話も聞かせてください。先ほどフェスでライブをする際の暑さについてもお伺いしましたが、水分補給にポカリスエットを飲むことはありますか?
寺中:そうですね。バックステージには必ずといっていいほど置いてありますし、ライブ後は水よりもポカリを渡されることの方が多いです。
八木:僕は暑さに弱いんですけど、ツアーでもライブが終わった直後にスタッフさんがポカリを用意してくれていたりしますね。
―やっぱりライブ後の必需品なんですね。フェスに限らず、ポカリスエットの思い出はありますか?
寺中:高校時代にボクシングをしていたんですけど、減量中は水分もまともに取れないので、2週間くらい氷だけ食べるような時もあったんです。そんな中、試合が終わった後に飲むポカリ。あれは最高でしたね……。
八木:ああ、それはマジで最高だね。
首藤:イオンウォーターに関しては、僕は段ボールで買ってます。実家のような安心感が芽生えてますね。
小野:風邪の時も、二日酔いの時もガブ飲みしますしね。
―すごく分かります。KEYTALKの皆さんのポカリ愛がよく伝わりました(笑)。ここまで色々なお話を伺ってきましたが、最後に皆さんにとってフェスとはどのような存在でしょう?
寺中:季節を感じる場所ですね、野外でライブができる機会はフェスしかないですし、KEYTALKも夏をテーマにした楽曲が多いので。僕自身が夏好きということもありますが、そういう意味でも一番季節を感じることができるイベントだと思っています。
八木:楽しいライブをしたいという意識はいつだってあるんですけど、特にフェスではリミッターが外れてブチ上がっていけるんですよね。とにかく楽しくありたいし、特別に楽しい場所だと思います。
首藤:ツアーとは別物とした、日頃のご褒美だと思っています。僕らにとってはなくてはならない場だなと思いますね。
小野:まさに想い出作りの場ですね。フェス、最高です!
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Photo:大石 隼土
Text:峯岸 利恵