フジロック前からお届けしてきた”家族フジロック”を切に願う、あるパパフジロッカーの奮闘日記。ついに家族揃っての苗場デビュー果たしたパパの日記を大公開! 今後家族でフジロックに参加しようと思っているパパは全員必見!最後の最後には誰も予想していなかった奇跡も!?
▶︎パパフジロック奮闘記01〜目指せ!家族でフジロック〜
▶︎パパフジロック奮闘記02〜ファミリー参加って何持っていけばいいんだっけ!?〜
7/21(木)00:00 多すぎる荷物
深夜0時頃、とある駐車場にて待ち合わせ。僕たち家族以外にも、初めてのフジロック、初めてのキャンプと初めてづくしの面々はおのずと荷物が多くなりがち。「これ全部載るのか?」と学生みたいなノリで想像以上の量におののきながら、この時点でちょっと楽しい。大学生の頃深夜の物流センターで荷物の積み卸しのバイトをしていたことを思い出す。
7月21日(木)12:00 死亡フラグ?
関西からゆっくりと12時間ほどかけて越後湯沢駅に到着。道中で数組の知り合いに会ったが、このコラムを読んでくれているらしく、皆に「タオル用意できたの?」と聞かれる。とりあえずお風呂に入り昼ご飯を食べて、午後2時頃会場入り。さっそくテントサイトの設営にかかるも、スズメバチのような虫がブンブン飛んでいるのが気になって仕方がない。
「あなた、子どもが恐がってるわ」
「大丈夫さ。みんなやってるよ」
というパニック映画のテンプレートのような会話を経て、不安が増す。スタッフの人に相談すると、ハチではなくブヨとのことで一安心だが、ブヨも咬むので注意が必要とのこと。蚊取り線香や虫除けで駆除できるそうなので、後発隊に蚊取り線香を多めに買きてもらおう。(結局この日の夕方以降、ブヨの姿はあまり見なかった。)設営がだいたい終わったところで1回目の乾杯。1杯目のビール。
7月21日(木)18:00 前夜祭〜1食4,000円の衝撃と花火
荷物を片付けたりした後、ボチボチと前夜祭へ。やっぱり入場ゲートを見るとテンションがあがる。お腹が空いたのでワールドレストランへ。で、4人分のご飯と生ビール1杯を注文。で、3,600円ほど払う。マジか…。んで、残すなよ、お前ら…。とかやってるうちに花火がはじまる。こんな至近距離で花火を見るのは当然初めての子ども達。この顔が見れただけでも来て良かった。そしてコン・ブリオのライブがはじまった。行きの車の中でも話題になっており、今年の注目株だっただけに、ここでみれるのは嬉しい。しかし次男が「うんちしたい」というのであえなく離脱。まぁ、先は長いし今日のところは早く帰ろう。
7月22日(金)09:00 ゆるくスタート
今日到着するメンバーを迎えに行きがてら、子どもとお風呂に行く。その間に、パートナーはガスコンロと鍋でご飯を炊いておにぎりをつくる。帰りに売店で買ったビールで乾杯して1日目スタート。子ども達はお絵かきに精を出し、100均で買った粘土が臭いと大笑いしあっている。
この日はとりあえず様子見ということで、ゆっくりめのスタート。帰り道のことを考えてキャリーワゴン投入。エネルギーを持て余した子ども達はピラミッドガーデンへ。滑り台、壁登り、ブランコ等で予想以上に遊びたおす。ボアダムス断念はまぁ織り込み済みだっが、ラ・ゴッサ・ソルダも諦める。12時半を過ぎた頃、ようやく会場へ向かう。しかし「あ!顔出しがある!」とか、色んなものにいちいち反応するのでなかなか進まない。13時過ぎ会場ゲートへ。やはり何回来ても、これをみるとテンションがあがる。子供たちは専用のリストバンドとタイムテーブルが嬉しい模様。
7月22日(金)13:00 リスケ
グリーンステージでは、すでにビッフィ・クライロがはじまってる。既に僕は予定のライブをすでに3つ見逃している。子どもを連れてきた時点で、自由に動けないことは承知していた。ステージ間の移動が少なくなってグリーン中心になるだろうという予測もしていた。ビールを飲んでるうちにめんどくさくなってライブを見逃すことにも慣れている。しかし、キッズ・ランド—森のプレイパーク—川遊びのスケジューリングの重要性は軽く見ていた。加えて子どもが多いことの弊害として、ひとつの遊びの時間が長い。つまりキッズ・ランドに1時間とかではなく、積み木30分+滑り台30分+お絵かき30分、川でゴンちゃん探し50分…という具合で時間が過ぎていく。
パートナーがサチモスを見に行ってる間、ジェイク・バグを遠くに聴きながら子連れフェスマネジメントの甘さを痛感。まだプレイパークには足を踏み入れてさえいない。しかし、ところ天国で買ったあげバーガーは美味かった。そして閉店間際に行ったプレイパークでムジカ・ピッコリーノのアリーナちゃんとエリオットくんに会えたのはよかった。
7月22日(金)21:00 シガー・ロス
キッズ・ランドで売ってる駄菓子で子どもを釣りながら、アヴァロンへ。キム・ウリョンをみにいったかーちゃんと合流して、晩ご飯。ぐるぐるウィンナーをおかずにおにぎりをほおばる。すっかり日も暮れてきた。「今日は楽しかったか?」「うん!」「夜は大人の時間だからね。みんな、とーちゃんとかーちゃんにライブをゆっくり見せてあげよう」「うん!」。ということでシガーロスへ。
親チームは順番に子どもの様子をみたり、前方エリアにいったり。前半はいい調子だったが、中盤以降は飽きたのか、はたまた子どもにあの轟音はキツかったのか、ちょっとだけグズる。イヤーマフを持ってくるのを忘れたことが悔やまれる。子ども達は眠くなってきたようだし、渋滞に巻き込まれるのもこわいので、キリのいいところで退散。まぁまぁ堪能できたし、良しとしよう。荷物に紛れて眠る子どもたちの姿に「ああ、キャリーカートを持ってきてよかった」と思った。が、しかし重いな…。
7月22日(金)22:30 ロット・バルト・バロン
荷物に紛れて眠っていた子どもをテントに放り込んで晩酌。深夜にコン・ブリオを見に行くつもりだったが、さっきの重労働を経て、1:30まで起きてるのと、ムーン・キャラバンからクリスタル・パレスまで歩くのがきついので、ロット・バルト・バロンで締めることに。キャンプサイトでくすぶっていたエア・ソファを担いでピラミッド・ガーデンへ向かう。機材トラブルが発生していたようだが、エア・ソファに寝転がって月を眺めながら聴くロット・バルト・バロンのライブは素晴らしく、個人的に今回のベストアクトだった。ライブは2つしか見られなかったけど、心地よい疲労感とともに今日1日の充実感をあらためて感じることができた。