2016年10月29~30日に北海道羊蹄山麓で開催された「フェス観測会2016」の報告書が完成し、その内容が無料で公開されています。
「フェス観測会2016」は、「私達はなぜフェスを主催(オーガナイズ)するのか?」を出発点に、全国のローカルフェス主催者同士が対話を行い、現代祝祭文化の象徴であるフェスを「面」として社会的に共有する日本初の試みを行いました。ワークショップでは、「主催者」の視点からフェス20年の歴史を辿ることで、フェス参加者が毎年「フェスの内部」にはたらきかけるその裏で、「フェスの外側」にもはたらきかけ、新たなフェスを「主催」してきた事実を明らかになっています。
ある意味、使い古されてしまった感のある「フェス」という言葉やそのイメージを「主催者」の視点から捉え直すことで、その可能性をワークショップ参加者一同が共有した場になりました。「フェスって流行でしょ?」「フェスは既に過去のもの」と思っている方はぜひ報告書をチェックしてみてはいかがでしょうか。
フェス観測会2016報告書の公開・提供について
北海道大学学術成果コレクション(HUSCUP)にて公開中
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/handle/2115/65492
冊子をご希望の方は1,000円(郵送料込)で、希望の方はfestival.station@gmail.comまで
報告書の売り上げは今後のフェス研究に充てられるとのこと
フェス観測会2016報告書目次
観測会前夜
1.ワークショップ開催の背景・目的
2.フェス観測会2016前史
3.フェス観測会2016開催概要
観測会初日(10/29)
4.フェス観測会2016の概要説明
5.参加者自己紹介
6.「ライジングサンロックフェスティバルのローカリティ―18年の軌跡を通して」
6-1 基調講演
6-2 ライジングサンロックフェスティバル一問一答
6-3 フロアとの応答
7.問題共有
7-1 「日本におけるロックの歴史と社会」
7-2 「日本のフェス参加者の動向」
7-3 「世界のローカルフェスについて」
8.ワークショップROUND1「ロックフェスが創造してきたローカリティ―現代フェス20年を辿って」
9.懇親会
9-1 LIVE&アーティストから見たフェスについて
9-2 羊蹄とフェス~羊蹄山麓を舞台とした仮想フェス構想~
観測会2日目(10/30)
10.ワークショップROUND2「ローカルフェスマッピング」
10-1 ワークショップROUND1の振り返り
10-2 ローカルフェスマッピング
11.総括
今後の展開に向けて
12.フェス観測会2016を終えて
付録:フェスアーカイブ
ワークショップ参加者
【フェス主催者】
-小島紳次郎(ライジングサンロックフェスティバル・北海道・1999~)
-OTO TO TABI(OTO TO TABI・札幌・2011~)
-鑓水大輔(蔵王龍岩祭・山形・2006~)
-船山裕紀(ぼくらの文楽・山形・2011~)
-田村いっぺい(FreeSherter・静岡・2012~)
-小此木翼(Walkin’ Media “ennas”・東京・2013~)
-大原智(ITAMI GREENJAM・兵庫・2014~)
-高橋淳(乙事キャンプ・長野・2001~)
-藤井裕士(hoshioto・岡山・2012~)
-波多信治(廃校グルーヴ・香川・2015~)
-小宮大輔(TSUSHIMA BORDER ISLAND FES・長崎・2016~)
【フェス研究者】
-南田勝也(武蔵大学教授:社会学)
-永井純一(神戸山手大学専任講師:文化研究)
【ゲストスピーカー】
-津田昌太朗(Fesitival Life、Festival Junkie)
-寺尾ブッタ(ライブハウス「月見ル君想フ」(青山・台北)代表) (※29日のみ参加)
-ふくだたくま(はこだて国際民俗芸術祭)
【ゲストアーティスト】
-成山剛(sleepy.ab)
団体概要・問い合わせ先
任意団体 フェス観測所
代表:山崎翔(北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院観光創造専攻博士後期課程)
ホームページ:http://festival-station.com/
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