16年に最新アルバム『EXIST!』をリリースし、全32公演ソールドアウトのツアー・ファイナルとして行なわれた今年4月の幕張メッセ国際展示場9~11ホール2Daysでは各日2万人を動員するなど、現在の日本のロック・シーンを代表するバンドの一組として人気を集める[Alexandros]。彼らは「SWEET LOVE SHOWER」には今年で7年連続の出演。3日目のLAKESIDE STAGEで、まさに横綱相撲という言葉がふさわしいステージを披露した。
開演前から多くの観衆が詰めかけたLAKESIDE STAGEにバンドが登場し、何からライブがはじまるかと期待が高まる中、なんと彼らはいきなりタイトル不明の新曲を演奏。リズム隊を中心にした抑制の効いたアンサンブルと壮大なスケールを持った楽曲に観客が興奮して歓声を上げる。その様子を見た川上洋平が「新曲なのに盛り上がってくれてありがとう!」と感謝を伝えると、そこからさらに演奏が熱を帯び、イントロのギター・リフが鳴って大歓声とともに「ワタリドリ」に突入。早くも会場一体となってジャンプや手拍子が巻き起こり、川上洋平がマイクを観客に向けるとメイン・ステージ一体となった大合唱がはじまる。
以降は「最高の夏休みにしていってくれ!」とラウドなギター・リフを持った「Kaiju」へ。ギター・サウンドに乗ったラップ・パートとサビのアンセミックな高揚感で会場がさらなる興奮に包まれ、続く「Kick & Spin」でもサビでマイクを向けると観客が大合唱。「もっと暴れろ!!」と後半のヘヴィな展開に突入し、サビではふたたび大合唱が生まれていった。静謐なピアノのイントロに合わせて観客から自然発生的にコーラスが生まれた「Adventure」では、ヒップホップからの影響も感じられるギター・ロックで会場を掌握。最後は、「ラスト一曲、新曲でも盛り上がってくれますか!?」とふたたび新曲が演奏され、リズミカルなビートとアンセミックなサビを持つキラー・チューンに観客の興奮が止まらない。ラストはバンドのグルーヴがぐんぐん加速すると、「また会いましょう!」と告げてライブを終えた。
この日披露された新曲は、おそらく彼らを何度も迎えてくれた「SWEET LOVE SHOWER」の観客へのプレゼントのようなものだったのだろう。また、2曲はどちらもリズム隊の人力ビートが次第に盛り上がる巨大なスケールの楽曲で、バンドのさらなる可能性を大きく感じさせてくれるものだった。ロックを基調にしながらも、様々な音楽要素を飲み込んで進化してきた[Alexandros]の今が、楽曲の数々から浮かび上がってくるようなライブだった。
LIVE PHOTO
Text by 杉本仁
Photo by 西槇太一
[Alexandros] @SWEET LOVE SHOWER 2017
8/27(Sun)17:55〜 @LAKESIDE STAGE
SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2017
日程:2017年 8/25(金) – 27日(日)
場所:山梨 山中湖交流プラザきらら
公式サイト:https://www.sweetloveshower.com/
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/spaceshower_sweetloveshower/