2021年5月22日(土)・23日(日)の2日間、横浜赤レンガ地区野外特設会場にて「GREENROOM FESTIVAL’21」が行われた。昨年は、コロナウイルスの影響で中止となったが、感染予防対策を実施した上で2年ぶりの開催となった。従来より入場者を抑え、入場の際の消毒、マスクの着用必須はもちろん、会場内での距離をとった観覧、大きな歓声・会話禁止の呼びかけなどの感染予防対策のもとで実施された「GREENROOM FESTIVAL’21」の会場の様子を写真とともにレポート、さらに後半は来場者スナップをお届けします。
“ニューノーマル”なフェスのスタイル
多くの参加者が久々の野外フェス体験となったのではないだろうか。筆者も同様で、数千人規模の野外フェスは久しぶりの参加となった。まだ予断を許さない感染状況の中での開催ということで、さまざまな対策を行っていた今年の「GREENROOM FESTIVAL」だが、それにもかかわらず、このフェスが持っている本来の雰囲気が損なわれたと感じることは少なかった。
会場の作りは、ライブステージを従来より数を減らし「Goodwave」、「BlueSky」の2ステージ、加えてDJエリア「Port Lounge」の3つのステージ構成。「GREENROOM FESTIVAL」といえば場外エリアのライブステージや、出店ブース、ギャラリーも目玉の1つだが、こちらはブース数を絞ることで広さを確保し、ソーシャルディスタンスを保ちながら楽しめるような工夫がされていた。
ライブは例年と違って国内アーティストのみとなったが、Nulbarich、SIRUP、TENDER、KANDYTOWN、Vaundyなどの人気若手アーティストをはじめ、Chara、ASIAN KUNG-FU GENERATION、RHYMESTER、PUFFYなどのベテラン勢も充実。RHYMESTERのステージでは横浜に縁のあるCRAZY KEN BANDの横山剣が登場、またCharaのステージには息子であるHIMIが登場するなど、フェスならではのサプライズゲストも会場を大いに沸かした。
もともと初日は雨予報で天候も心配されていたが、久しぶりの開催を祝うかのように天候も味方し、とても過ごしやすく気持ちいい2日間となった。参加者はもちろん出演アーティストも久々となる野外ステージでのパフォーマンスを存分に楽しんでいるのが印象的で、歓声が上げられない代わりに拍手でコミュニケーションをとるなど、工夫を凝らしたステージパフォーマンスも”ニューノーマル”なフェスのスタイルとして受け入れられていた。また、感染症対策が行われていたとはいえ、場外エリアでの飲酒などもSNSでも指摘されており、そういった面でも今後開催される野外フェスへの課題も残ったが、多くの来場者が、できることの中で精一杯お互い楽しもうというポジティブなバイブスに溢れた今年の「GREENROOM FESTIVAL」だった。
Photo by Kazuma Kobayashi
Text:Yuya Etoo
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「GREENROOM FESTIVAL’21」来場者スナップ